公益財団法人かかみがはら未来文化財団

はぐくむ

【活動報告】R5.2.18/ 0歳児からのコンサート

2023.03.13

2023年2月18日(土)
当財団が企画する「文化をはぐくむ」事業のひとつ「親子向けコンサート」として、0~2歳児とその保護者を対象に、0歳児からのコンサートを開催しました。

 このコンサートは、2020年6月に各務原市主催で開催を予定していました。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により延期を繰り返し、今企画は文化財団が引き継ぎ、2年越しに開催することができました。心待ちにされている方も多く、予約は初日のお昼には定員に達するほど。嬉しい限りです!

子ども向けだけど全てクラシック⁉

 演奏いただいたのは、各務原市登録アーティストでピアニストの古田友哉さん。
 ”子ども向けのコンサート”と聞くと、子どもが喜びそうなアニメ曲や童謡などを演奏するイメージがあると思います。ですが今回は、古田さんに「すべてクラシック曲で!」とお願いをしました。

 その理由は、子どもたちに「クラシック曲を聴いてもらいたい、知ってもらいたい」だけではなく、子育て中のお父さん・お母さんたちにも、「リラックスした時間を過ごしてほしい」という思いがありました。そこで、初の試みとしてすべてクラシックプログラムのコンサートを企画しました。

 数多くのコンサートに出演されている古田さんにとっても0歳の赤ちゃんが対象で子ども向けなのにすべてクラシックのプログラムというコンサートは初めてということで、未知数だったそうです。

はじめてのクラシックコンサート開始!

 演奏曲は、みなさん一度は耳にしたことがあるクラシックの名曲ばかり。ピアノの音に加え、子どもたちの声も演奏の一部としてコンサートを一緒に創ってくれましたよ!

 最初の曲は、モーツァルト『トルコ行進曲』。”赤ちゃんがモーツァルトの曲を聴くと頭がよくなる”と聞いたことありますよね。また、ピアノの“ラ“の音がよく使用されるこの曲。赤ちゃんの産声は“ラ“の音って知っていましたか?とても聴き馴染みのある音だったのではないでしょうか。

  リスト『ラ・カンパネラ』はピアノ経験者は、一度は弾いてみたいと憧れる難易度が高い1曲。古田さんがサラッと弾く演奏姿に、皆さん聞き惚れたのでは?

 『左手の為のノクターン』は、なんと左手のみで演奏されました。5本の指だけで、こんなに幅のある素晴らしい演奏ができるなんて!と驚かされました。

 最後に演奏された、ショパン『英雄ポロネーズ』では、古田さんが「ピアノのすぐ近くまで来ていいよ」と言ってくださり、みなさんピアノに大集合!指の運びや演奏技巧まで、ご堪能いただけたと思います。子どもたちより、保護者の方々のほうが興味津々で喜んでいたようにも感じました。

泣いても、寝てもOK。自由な空間で音楽を聴く。

 コンサート中は、泣いてもOK・寝てもOK・歩き回ったり走り回ってもOK。自由な空間のなか上質な音楽が流れる、その空間で過ごすことがいいんです。子どもにとっては、1時間のコンサートは長い時間に感じたかもしれませんが、間近でプロのピアノの生演奏を聴く贅沢で貴重な機会ではなかったでしょうか。思い出に残るコンサートデビューとなれば幸いです。

 お父さん・お母さんの中にも、間近でピアノを見たり演奏を聴くことが初めてだった方もみえたようで、子どもと一緒に体験できたことを、大変喜んでくださいました。また、子どもたちが自由にしていていい分、他のお客様に気を遣い過ぎることなく鑑賞でき、とてもリラックスした時間を過ごしていただけました。

演奏終了後にピアノにふれる子どもたち

音楽に興味が湧くきっかけに。

コンサート後は、みんなピアノを弾いてみたい!と集まってきましたよ♪
音が出たら嬉しいですよね。なかなかグランドピアノなんて弾けないですよね。

今回のコンサートが、子どもたちにとって、ピアノだけでなく音楽に興味・関心を持つきっかけとなる耳の記憶に残るコンサートになっていたら嬉しいです。

…いつか、この中からピアニストが生まれたらいいなぁ♪