公益財団法人かかみがはら未来文化財団

つたえる

〈機関紙no.5インタビュー企画〉中部学院大学 野球部×吹奏楽部/スポーツと文化ってどんなつながりがあるの?

2024.11.30

財団のこと、まちのこと、文化のこと、様々な情報を発信している機関紙『WHAT’S BUNKA』。no.5のインタビュー企画「ところでかかみがはらのみなさん「文化」ってどんなイメージですか?」では各務原にゆかりのある経営者、大学生、国内外からの移住者の方々へ、「文化」に対するイメージやご自身の活動についてインタビューを行いました。ここでは紙面では記載しきれなかった部分を加えご紹介します。

《部活動×文化》
中部学院大学 硬式野球部キャプテン 森翔太郎さん
中部学院大学 吹奏楽部部長 池山杏彩さん

「文化部」と「運動部」、学校で部活動を選ぶときに大きく分けれられる2つの選択肢。運動部から見ると「文化」はどんな印象があるのでしょうか。今回は、運動部を代表して中部学院大学/硬式野球部キャプテン・森翔太郎さん、文化部を代表して中部学院大学/吹奏楽部部長・池山杏彩さんにインタビューを行いました!

家族の影響で野球や音楽をはじめる

ーお二人はいつから野球や吹奏楽を始めたんですか?
森:父と兄の影響が一番ですね。父も社会人野球をやっていて、その影響で兄も野球を始めていて。小さい頃から試合を観に行ったり、一緒に練習したり、たまに野球の勝負もしていました。その環境の中で「負けたくない」という気持ちが芽生え、小学校3年生から(学校で)部活を選べたので「もう野球しかない」と思い野球を始めました。

池山:5歳ぐらいからピアノを習っていて、音楽が身近な環境にいました。私も姉が吹奏楽をやっていて、中学校の部活を選択する時に「私も吹奏楽をやってみたい」と思い入部し、打楽器を演奏し続けています。

ー大学でも続けようと思った理由は?

森:僕は、前々監督にお声掛けいただきました。地元の熊本には、全国大会でもベスト4に入るほど強い秀岳館高校があって、そこの選手が何人か中部学院大学に入学していて、少し憧れを抱いていたタイミングで声をかけてもらえたんです。 岐阜は1回も行ったことはありませんでしたが、4年間頑張ろうと思い中部学院大学に入学しました。

池山:当時、中部学院大学の吹奏楽部顧問の先生が、私が通っていた高校に来る機会があり、 説明を聞いていいなって思ったことや、福祉にも興味あったので、福祉を学べて吹奏楽も続けられる中部学院大学を選びました。

試合を勝ち進むために、喜んでもらえる音楽を生み出すだすために。

ー部活動の中で、印象に残っている瞬間はありますか?
森:自分が活躍した試合でチームが勝った時ですね。特に、今年(2024年)の全日本大学野球選手権で、僕は4回全国大会に出場させてもらいましたが、その中でも自分の代でキャプテンとして全国に行くことが決まった瞬間が一番嬉しかったです。

池山:私は、大会とかよりも演奏会の方が好きです。お客さんが手拍子してくださったり、演奏会が終わった後に「すごいよかったよ」と声をかけてもらえたり、自分が奏でる音楽で喜んでもらえるのが一番嬉しいです。演奏会は毎回「嬉しい!」という気持ちになりますね。

ー自分が努力して得るものが、次への活力につながっている気持ちがすごく伝わってきますね。お二人が、キャプテン・部長になったきっかけは何だったのでしょうか?

森:監督から指名がありキャプテンを務めることになりました。言われた時は、身が引き締まるような、少しプレッシャーを感じました。僕が大学3年生の時に全国大会に進んで、2年2季連続全国大会出場の記録を止められないというプレッシャーがありました。

池山:私も、先輩や先生方に指名いただきました。高校の時も部長をやっていて、その時は4人部長がいたので1人の負担が重くなかったのですが、今回は1人で、しかも 副部長は後輩が担当しているので自分の負担が大きくなるのではないかと不安でした。ですが任せてもらえる良い機会なのでやってみようと思いました。自分ができていないことを他人に口出しはできないので、常に自分の行動を見直すように心がけています。

音楽が試合の雰囲気を変えていく

ー野球部の応援に吹奏楽部が行く機会があるかと思いますが、お互いどういった存在なのでしょうか?
森:グラウンドから吹奏楽部の部室が近いのでよく練習の音を耳にすることが多いです。やっぱり他大学の吹奏楽と比べて、応援の質が1個上だなと思いました。自分達が目指してきた場所で、吹奏楽部の演奏を聞きながらプレイできるのは贅沢ですよね。演奏があると選手の気持ちも高ぶり、試合の雰囲気も変わってきます。

池山:野球好きな部員が多く、常に野球部の試合をチェックして、「進んだよ!」とか、6月の全国大会も、決まった瞬間はみんなで「わー!」ってなりました。部全体で野球部を応援しています。

―お互いが良い刺激を与えあっていますね。試合の定番曲はありますか?

森:レギュラーメンバーからオーダーを出しています。部員全員が好きな曲は、チャンスの時に流れる「モンキーターン」です。「来た!」と盛り上がるんですよね。

池山:今年は、「夏祭り」や「ドラクエ」などを演奏しました。オーダーされた曲の楽譜がなかったら自分達で作ったりもします。野球の応援は何回も(小節を)繰り返したり、普段よりも大きい音を出さないといけなかったり、大変さはありますがすごく楽しいです。

好きだからこそ続けられる。

ここで本題の質問を!運動部からみた文化部のイメージは?
森:物静かなイメージが多いですね。普段自分がふれないものなので、正直楽しいのかな?って。音楽は好きなんですけど、 茶道や書道とか、集中力が続かないから苦手意識があります。でも、何故か野球は続けられたんですよね。1日練習の時は、朝9時から、 お昼ご飯食べて夕方ぐらいまで練習する時もあります。卒業後も、何らかの形で野球を続けていきたいと思っています。今は、プロ野球を目指して頑張っています。

ーちなみに池山さんは運動部をやろうと思わなかったんですか?

池山:私は運動が本当にできないので、選択するのは文化部しかなかったですね。絵も字もあんまり上手ではないので、本当に音楽しかできなかったです。

ー文化に対するイメージは?

森:僕のイメージは「地域の伝統とか受け継がれてきたもの」ですね。
池山:インタビューの話があった時に文化って何だろうと調べて、しっくりきたのが「生活を豊かにするためのもの」でした。芸術も文化の一つなのかなと思いました。

お二人にとって「文化」とは?

森:僕にとって文化は「大切なもの」だと思います。
池山:音楽とか芸術を文化と考えた時に、意外と身近にあるものだと思いました。